GW中は時間がありそうでなく、久しぶりの更新となりました、どうも、かんたです😁
今日は段ボールメーカーとしては国内最大手のレンゴーの紹介します。株価上昇に期待しており、その理由を私見を多分に織り交ぜて紹介します。
※ポジトークですので、色眼鏡越しに見た見解です😎保有を勧めるものでも、利益を保証するものではありません😇

目次
株価上昇を狙える理由は?
レンゴーはGW明けの5/10(金)に本決算を迎えます。GW明け4営業日後、決算直前です。
私がレンゴーの株価上昇を狙う理由はその決算内容にあり、2,3か月前からそこでの短期的な上昇を狙って買いを続けていました。直近株価は若干の調整局面にあり、買いやすい水準まで落ちてきています。


リスクとリターンはバランスが大事ですよね。
一般論として、本決算は今期業績結果と来期計画が開示されるため、株価が大きく動きやすいです。しかし、 来期計画は実績とは異なり、会社の市況への観測が織り込まれるので予想するのは難しく、多くの日本企業の場合はそれが保守的なもの。そのため、本決算に対する過度な期待は禁物です。
ただ、私の予測ではその本決算の前に今期の上方修正が出る可能性がそれなりにあるため、仮に超短期的には上方修正狙いとすることで、本決算を跨ぐリスクを抑えることもありかな、と思っています。決算まで4営業日と短い期間に上方修正が出る可能性があるのか、その考察については後述します。
とは言え、来期計画にも期待できる点があるため、私は上方修正と本決算を両睨みでいます。あとは結果と株価の値動き次第といったところでしょうか。
いずれにしろ、私がレンゴーの本決算に期待を寄せる理由を順を追って説明します。
基本情報

段ボールメーカー最大手だけあって、時価総額は高め。それもあって短期的に2倍3倍は狙えるような銘柄ではないですが、順当な株価上昇を期待します。
進捗率
上方修正を狙うからには今期の計画と進捗も載せておきます。
最新会社計画 | 3Q決算実績 | 進捗率 | |
売上 | 6,620億 | 4,955億 | 74.8% |
営業利益 | 230億 | 209億 | 90.8% |
経常利益 | 250億 | 230億 | 92.0% |
純利益 | 150億 | 148億 | 98.6% |
見てわかる通り、利益の進捗率は「一見」とても良いです。が、先に注意しておくと、レンゴー四半期ごとの利益に偏重があり、4Qはかなり弱い傾向があります。(詳細は後で四半期ごとの業績推移の表が出てくるのでそれを確認してください。)
そのため、直近決算の状況を素直に4Qに当てはめることが出来ず、私自身そこは読み切れないリスクとして捉えています。それでも期待する理由を、これから述べていきます。
ポイントは段ボール市場を取り巻く環境の変化
なぜ上方修正が狙えると考えているか、それを理解するためには、今期2Q決算を振り返りが必要です。
2Qの下方修正理由を把握
実はレンゴーは2Qに下方修正を出しています。短信1ページ目と、同時に発表された業績予想の修正の内容がこちら。


70億円(20%超)にのぼる大幅減益修正との抱き合わせ決算でした。売り上げは上方修正ですが、微増なので無視(理由も取るに足らない)。利益の下方修正の理由は以下の4点と記載されています。
②重油、石炭、都市ガス等の燃料価格上昇
③薬品などの補助材料の価格上昇
④物流経費の高騰
下方修正の主要因は『古紙価格』の高騰
4つ挙げられた下方修正要因のうち、一番影響が大きかったのは『①段ボール原紙の主原料である古紙価格の高騰』と思われます。
今期の3Qの決算説明資料にそれを示すデータがありました。

「エネルギー価格」の項目が△29億、「原料価格」の項目が0億となっていますが、こと3Qだけに限れば「原料価格」が大きな減益理由となっています。
「エネルギー価格」は2Q時点で△18億だったため3Q単体では△9億円、一方「原料価格」は+40億→0億となっているため3Q単体で△40億円もの影響があったことになります。それを強調するように、上の決算説明資料にも「原料価格」だけ10-12月の四半期単体の影響も記載されていますね。
なお、期初の会社計画では2Qの営業利益は160億円予想だったため、2Qにおける△70億にも及ぶ下方修正内訳は、上期が△9億円弱、下期は△60億円強となり、下期の影響が大きいです。当然、下期の減益要因を重視すべきで、下方修正の主要因は「原料価格」、つまり『古紙価格』の高騰だということが分かります。
ただし、この比較はあくまで「前年同期比」であることに注意が必要です。上方修正を狙うからには、「今期会社計画比」との比較が重要ですが、そこは「前年同期比」から推察しています。
古紙価格の動向を追う
次に気になるのは『古紙価格』がなぜ高騰したか。
理由は中国の爆買いでした。米中貿易戦争によってアメリカの古紙に関税が付加され、割安で高品質な日本の古紙への需要が急速に高まり、価格が高騰したもようです。
詳しくは以下のような報道がなされていますので確認してください。(スクショも貼っておきます)
古紙「爆買い」で段ボール危機 米中貿易戦争の余波
※日本経済新聞

実際、古紙価格の推移はどのようなものなのか、私は関東製紙原料直納商工組合が毎月月末に更新している古紙価格の推移を参考にしています。

濃い青が国内段ボール古紙価格の基準値、水色が段ボール古紙の輸出価格です。
基準値はあくまで基準値であるため、需給によっては国内価格も輸出価格に引きづられるような形で上昇します。
グラフから、日経で段ボール古紙価格の高騰が報じられた10月末時点では確かに段ボール古紙輸出価格が大きく高騰していることがわかります。
これがレンゴーが2Qで大幅下方修正をした要因です。
しかし、一方で年明けから大きく価格が下落していることも見て取れるでしょう。これが、私が上方修正を狙う大きな理由です。
古紙価格の急騰を受けて下方修正したものの、その後市況は一変。レンゴーの4Qは1-3月期であるため、原料価格の低下を享受することができます。
同様に原料価格が低水準に位置した18年4-6月期(今期1Q)を見てみると、四半期単位でずば抜けた利益をたたき出していることがわかり、期待が高まります。

関東商組からは3月の段ボール古紙価格については未開示ですが、動向を追う限り未だ価格上昇の兆しはなさそうです。
段ボールシート価格の値上げ
一方で、古紙価格が下落をする前に、レンゴーは原料価格の高騰を製品価格に転嫁する段ボールシート価格の値上げを断行しています。これが、私が本決算の来期計画にも期待を寄せる理由です。
会社から正式な開示は出てないと認識していますが、日経新聞ではレンゴーを始めとする製紙メーカーは原料価格の高騰を受けて11月出荷分から13%の段ボールシート価格の値上げを行っている、とのことです。
段ボールシート値上げ 原紙価格の上昇を転嫁
※日本経済新聞

値上げの効果は絶大
レンゴーは、6年ぶりに段ボールシート価格を値上げしたのが17年12月で、当時は15%の値上げ。そこから約1年、さらに13%の値上げを行った形です。
17年にも値上げを行っているため、その効果は今期の決算にも鮮明に表れています。
今期の”2Q”の決算説明資料のデータです。

増益の最大要因として「価格要因」が挙げられており、その額は半期で83億に上ります。四半期で40億近い利益押し上げ効果がありました。
13%値上げを開始したのは昨年11月出荷分ですが、1月末までに値上げの受け入れが9割を超える見込み、と報道されている点からも本格的に業績寄与するのは4Qからかと想像します。
ただし、2Qの下方修正の時点で「期後半から製品価格の改定に取り組む」としている点から、今期業績には織り込み済みと考えたほうが無難です。
上方修正のタイミングは?
ここで最初の話に戻ります。5/10に本決算を迎えるレンゴーですが、私は上方修正が5/7(火)か5/8(水)に出る可能性があると踏んでいます。理由は単純で、過去の傾向です。
過去の上方修正の傾向
過去にも上方修正を何度か発表していますので、その時の状況を振り返ってみます。
2018年期
2018年期は2回業績予想を修正しています。
1回目は2Q決算直前。11/2(木)13時の決算発表2営業日前の10/31(火)15時に下方修正が開示されました。

2回目は本決算直前。5/11(金)13時の決算発表4営業日前、5/7(月)15時に上方修正(利益)が開示されました。

2016年期
2017年期は業績予想の修正がなく、1年飛んで2016年期。11/5(木)15時の 2Q決算直前、2営業日前の11/2(月)13時に下方修正が開示されています。
2015年期
どこまで遡るの問題があるのでこれが最後、2015年期です。
2015年期は、2Q決算を発表した11/6(木)の5営業日前にあたる10/31(金)と、本決算を発表した5/14(木)の5営業日前にあたる5/8(金)にそれぞれ業績予想の修正をしています。
一貫した傾向ありますよね。業績予想の修正は、決算発表の2~5営業日前に行われており、ここ最近の傾向では2~4営業日前である可能性が高いです。ただし、、、
2019年期
既に述べたように、今期の2Qにも業績予想の修正が行われています。しかも、それは決算当日、しかも短信の中にコソッと。(コソッとでもないけど)
直近の業績予想の修正が決算当日というのは少し不安ですね。あくまで最初の狙いは決算前の上方修正ですが、仮に上方修正がなかった場合は方針を決める必要がありそうです。
まとめ
以上が私がレンゴーに期待をしている理由です。個人的には文章化していく途中で、いくつか気になることが増えて調べなおすきっかけになってよかったです。
まとめると、『原料価格の低下』による4Qの業績上振れ期待と、『製品価格の値上げ』による来期計画への期待を持っています。
一方で、4Qは例年利益が低水準であるという点、今期に下方修正をしていることから、来期計画は保守的になる可能性が高いという点などではリスクも感じます。
最終的に私がこの範囲に収まれば予想通り、と捉える数値は、
今期の営業利益が260~280億
来期計画の営業利益が340億~360億
です。個人的な動きとしては、上方修正が発表されることを信じて、決算前に一部利確して本決算に臨みたいというのが本音です。
どうなるかは、来週には結果が出るので楽しみにしています。
最後に、拙い文章を最後まで読んでいただいてありがとうございました。私の認識違い等ありましたらご指摘いただけると助かります。また、本記事が皆様の考察の一助になれば幸いです。

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